日当たりがよく、さまざまな使い方ができるサンルームみたいな部屋。
サンルームみたいな部屋を増築するには、どうすればいいのでしょうか?
今回は、サンルームみたいな部屋を増築する方法や、考えるべきことについて解説します。
費用はどれくらいかかるのか、ウッドデッキやリビングの延長で後付け可能なのか、税金などの手続きは必要なのかなど、気になることを丸ごと解決します。
サンルームみたいな部屋を増築するには?
「天気を気にせず、いつでも洗濯物を干せる場所がほしい」「日光がたっぷり注ぐ場所でガーデニングを楽しみたい」
こんな願いを抱くとき、サンルームみたいな部屋を増築することを考えるでしょう。
サンルームみたいな部屋を増築するには、まずどんな目的で使いたいのか明確にしましょう。
- 洗濯物を干す
- 植物を育てる
- 日光浴・お茶・読書などゆったり過ごす
- 来客をもてなす
- DIYなど趣味を楽しむ
- ペットの遊び場にする
具体的なイメージを持つことで理想に近づけますし、余計な出費を抑えることもできます。
部屋のイメージが明確になったら、施工業者を探して、依頼しましょう。
サンルームみたいな部屋を増築する場合の費用
サンルームみたいな部屋を増築する場合、費用の相場は30~300万円と幅広いです。
理由は、増築面積・材料・補強工事の有無・オプション品など、多くのことが費用に関係するからです。
また、サンルームみたいな部屋には、テラス囲いとガーデンルームの2つのタイプがあり、どちらを選ぶかによっても費用が大きく変わります。
テラス囲い:シンプルなデザイン。洗濯物を干すための小さなものから、ある程度広いものまでさまざま。オプション品によっていろいろな用途が実現できる。
ガーデンルーム:庭に設置する高級感のあるスペース。機能性・デザイン性ともに高い。
ガーデンルームのほうが高価で、小さくても最低100万円ほどはかかります。
サンルームみたいな部屋を増築する費用をパターン別に紹介し、固定資産税や増築費用を抑えるコツも解説します。
1階に増築する場合の費用
1階に増築する場合の費用は、50~100万円ほどです。
ガーデンルームの場合は100万円~となります。
テラス囲いは、床納まりタイプ(床がついていて、部屋とサンルームの高さをそろえる)
土間納まりタイプ(もともとある土間コンクリートやタイル部分に取り付け、外とサンルームの高さをそろえる)があります。
床納まりタイプは、部屋からサンルームへスムーズな移動ができます。
洗濯物を干したり植物を育てたり、さまざまな使い方ができる人気のタイプです。
土間納まりタイプは、自転車や大きな荷物などの重い物を置いたりすることもできます。
取り付け場所がコンクリートやタイルでない場合、別途工賃がかかります。
2階に増築する場合の費用
2階に増築する場合の費用は、30万~100万円ほどです。
2階に増築する方法は2つで、既存のバルコニーを囲うか、新しく取り付ける方法があります。
既存のバルコニーを囲う方法は、バルコニーの奥行や形に制限があり、劣化状況によって追加費用が必要な場合もあります。
バルコニーをそのまま使えれば費用を抑えられますが、そうでない場合は囲うだけだからといって安く済むわけではありません。
新しく取り付ける方法は、1階から柱を伸ばすタイプか、屋根にのせるタイプがあります。
サンルームを後付けする場合の固定資産税
固定資産税とは、土地や建物などを所有する人が納める税金です。
固定資産税がかかる建物の基準は「天井があり、3方向以上が壁やガラスで囲われ、床から天井まで1.5m以上」なので、サンルームも課税対象になる場合が多いです。
サンルームを後付けする場合、10畳ほどで年1~2万円くらい増額します。
建築確認申請が必要なかったり、とても簡易的なサンルームだったりする場合、課税対象外となることもあります。
ですが、基本的にはサンルームは家屋の一部であり、課税の条件を満たしている可能性があるので、後付けするときは自治体に判断してもらう必要があります。
サンルームみたいな部屋を増築する場合に費用を抑えるコツ
費用を抑えるコツを知って、賢く増築しましょう。
- 必要最低限の面積を増築する
- 簡易的なタイプでも差し支えないか、考える
- 既存の土台(コンクリートやバルコニー)が使えるか相談する
- おしゃれさをそこまで求めないなら、価格控えめの素材を選ぶ
- オプション品は必要なものだけ取り付ける
サンルームみたいな部屋を増築する場合の期間
サンルームみたいな部屋を増築する場合の期間は、場所や施工内容によって異なります。
規格品を設置するだけで、あとはほとんど追加工事がなければ3日ほどで完成します。
補強が必要だったり、さまざまな機能を持たせたり、ガーデンルームだったりすると、10~20日ほどに期間は延びます。
増築にかかる期間はケースによって異なるので、施工業者によく確認すると良いでしょう。
サンルームみたいな部屋を増築するメリット・デメリット
サンルームみたいな部屋を増築するメリット・デメリットを紹介します。
メリットとデメリットをしっかり理解して、理想のサンルームみたいな部屋を目指しましょう。
メリット
- 天気や花粉などを気にせずに、いつでも洗濯物が干せる
- 趣味・癒し・収納など、さまざまに活用できる
- サンルームみたいな部屋が二重窓の役割を果たすので、冷暖房の効率が上がる
- 子供やペットを安全に遊ばせられる
デメリット
- 外の温度の影響をダイレクトに受けるので、中で過ごす場合は室温対策が必要
- 雨風など、音が響きやすい
- プライバシーを守るための配慮が必要
- 固定資産税が増額する可能性がある
- 外壁に穴をあけたりビス止めしたりすると、家の保証から外れることがある
パターン別にサンルームの後付けについて解説
「ウッドデッキやリビングの延長に後付けできる?」「DIYでもつくれる?」
パターン別にサンルームの後付けについて解説します。
ウッドデッキにサンルームの後付けは可能?
ウッドデッキにサンルームの後付けは可能です。
ウッドデッキに後付けすれば、天候に関わらず外の雰囲気を楽しめる素敵な空間になるでしょう。
サンルームはかなりの重量があるので、ウッドデッキの土台の補強が必要な場合もあります。
「ウッドデッキの上に設置するだけで完了」「費用を抑えられる」とは必ずしも言えないので、その点は注意です。
リビングの延長にサンルームを後付けできる?
リビングの延長にサンルームの後付けも可能です。
床納まりタイプ、土間納まりタイプ、ガーデンルームが考えられるでしょう。
床納まりタイプなら、室内と床続きなので洗濯物を干すときに便利ですし、癒しや趣味のスペースとしても活用できます。
土間納まりタイプなら、自転車や重い荷物を収納したり、ゴミを一時的に置くこともできます。
ガーデンルームのように広さをもたせれば、セカンドリビングやパーティールームとしても活躍するでしょう。
実用性を重視するならシンプルなタイプで十分ですが、家族や友人との憩いの場としても使いたいなら、広さや見た目も考えるのがおすすめです。
サンルームを部屋にリフォームできる?
サンルームを部屋にリフォームすることは可能ですが、サンルームのタイプによります。
室温対策がしっかりとされたサンルームなら、少し手を加えれば部屋として使えるでしょう。
洗濯物を干すような簡易的なタイプで、付加機能がほとんどないサンルームだと、リフォームは難しいかもしれません。
通常の部屋として使うためには室温対策が不可欠です。
そのための機能をあとから付けようとすると、大幅な改修が必要だったり、そもそも機能の後付けができなかったりする可能性があります。
部屋へのリフォームが可能な場合もありますが、基本的にもともとの機能は大きく変えられないと考えておいたほうがいいでしょう。
DIYでサンルームみたいな部屋を増築できる?
サンルームみたいな部屋を増築するには相当な専門知識が必要なので、DIYはおすすめできません。
建物の強度の面でも心配ですし、増築には法律も関わってくるからです。
業者に頼むより安く仕上がると思ったのに、あらゆる問題が発生して、結局お金をかけて使えないものができた、ということになりかねません。
サンルームみたいな部屋の増築は、施工業者にお願いしましょう。
おしゃれなサンルーム後付けの事例
おしゃれなサンルーム後付けの事例を2つ紹介します。
リビングの南側に後付けして、冬でもあたたかい空気を取り込めるサンルームです。
太陽の光によってリビングも明るくなり、子供の遊び場もできて大満足。
見た目にもこだわり、家の雰囲気に調和する素敵な部屋となりました。
施工日数は4日、費用は約130万円です。
こちらは、かなり高級感あふれるサンルームです。
もともとあったテラスの上にサンルームを増築し、使う材料すべてにこだわったナチュラルなリラックス空間が完成しました。
見た目や使い心地を重視するほど費用は高くなりますが、満足できる仕上がりとなれば愛着をもって長く大切に使えます。
施工日数は30日、費用は約320万円です。
サンルームみたいな部屋を増築する際の注意点
サンルームみたいな部屋を増築する際の注意点をまとめます。
- 建築確認申請が必要か、建ぺい率を超えないか、しっかりチェックする
-
住宅エリアが防火・準防火地域だったり、増築面積が10㎡を超えたりする場合、建築確認申請が必要です。
また、各自治体ごとに決まっている建ぺい率(敷地に対する建築物の割合)を確認し、超えないようにしましょう。
- 固定資産税が増額する可能性がある
-
「簡易的なサンルームだから税金は関係ないだろう」と決めつけず、課税対象になるのか確認しましょう。
- 住宅の保証が保てるかチェック
-
「憧れのサンルームみたいな部屋だったのに、増築したら保証から外れてしまった…」ということにならないように、住宅を建てた業者に聞いておきましょう。
- プライバシー対策を万全に
-
サンルームみたいな部屋は開放的なのが良さですが、注意しないと周囲から丸見えになってしまいます。
増築する場所を考え、カーテンやフェンス、植栽などで目隠しして、プライバシーを守りましょう。
- こだわる部分が多いほど高額になる
-
あれもこれもと詰め込むのではなく、「これだけは絶対!」というポイントを明確にして、使い心地・費用ともに満足のサンルームみたいな部屋を目指しましょう。
「サンルームみたいな部屋 増築」を検索する人がよく思う質問4選
まとめ:事前に価格や注意点を確認して増築の検討を!
実用的にも、リラックス目的としても、さまざまな使い方ができるサンルームみたいな部屋。
1階や2階、ウッドデッキやリビングの延長など、増築可能な場所もたくさんあります。
「サンルームみたいな部屋を増築したい!」と決まったら、まずはサンルームをどのように使いたいのか明確にして、希望のイメージをしっかり持ちましょう。
サンルームみたいな部屋の増築には法律や税金も関係するのでよく調べ、価格やデメリットなどの注意点も確認して、増築の検討をしましょう。