外壁塗装を依頼した場合には雨が降ると基本的には工事ができません。
しかしながらこれで工期が遅れた場合にはこの費用負担は誰がするのでしょうか?
今回は外壁塗装で雨が降った場合の工事延期についてその費用の負担をみていきます。
外壁塗装で雨による影響は工事延期
これは業者にとっても残念なことなのですが、雨が降った場合の外壁塗装工事は延期するしかなく、その場合にはあまりにもひどい場合を除けば業者が負担するしかありません。
また契約上で雨による工事の延期について取り決めがされていて、あなたも負担しなければいけないような条件ならば、当然ながら締結した契約ですのでこのときにはあなたも負担することになります。
ただし、後にも説明しますが塗り作業などは雨が降っているとできませんが、一部雨が降ってもできる作業があります。
また施主よりも業者のほうが天候による作業を調整しやすいのは当然として、また予測して作業を進めなければいけないのは業者側の裁量によりますので、基本的にはあなたが工事延期の費用負担をするということは稀といえます。
なぜ雨が降ると外壁塗装ができないのか
雨が降った時に外壁塗装工事ができないというのは、塗料である以上は乾かす必要があり、通常2度塗りや3度塗りなど重ね塗りを基本としていますので、前の塗膜が乾かないうちに上に塗り重ねることができないからです。
塗料によってもこの乾く時間は異なりますが、それ以上にそのときの温度と湿度が影響します。
- 温度が5度以下
- 湿度が85%以上
このような場合には塗装作業ができないということになり、工事延期をすることになるので、雨が多い6月には工事が進まないということは少ないことではありません。
また、外壁塗装工事が出来るかどうかについて、温度と湿度は上にあげた通りですが、強風の場合にも工事ができません。
外壁塗装工事はこのように天候によって左右されるということを知っておく必要がありますし、工事工程表通りには進まないものだということを知っておくべきです。
外壁を塗った翌日に雨が降った場合の影響と乾くまでは何時間?
雨の中、外壁塗装は控えるべきであることは話した通りですが、塗装した次の日に雨が降った場合には塗装の質はどうなるのかといえば、多くの場合に問題はありません。
というのも、外壁の塗装が乾く時間は早ければ2時間前後、遅い油性の有機溶剤を使った場合でも5時間程度あれば乾きます。
雨で困るのは塗料と塗布する外壁の間に水分が入ってしまうことで、後々に工事の質低下によって塗装がはがれたり浮き上がることが懸念されるからです。
つまり、塗ってしまって乾いていれば問題はないため、翌日に雨が降った場合についてはほとんどの場合に影響がないというわけです。
なお、外壁を塗った翌日に雨が降った場合において多くの場合に問題ないというのは全ての塗装工程が終了した場合です。
塗装には、3度塗りの場合において中塗りと上塗りがありますが、下塗りは塗料を重ねることを前提にしていますので、雨天が見込まれる場合には工事を延期するのは、先ほど説明した塗料の塗布する間に水分が入ってしまって工事の質が落ちるためです。
この点で優良業者かどうかの一つの判断基準といえるでしょう。
雨が降ってもできる作業
雨が降ったら全ての作業ができないかといえばそんなこともありませんから、業者としても雨が降りそうなときには別の作業をするということで、うまく工事を進めて欲しいものです。
雨が降った時に行う工事としては次の2つのことがあります。
- 足場組・足場外し
- 高圧洗浄
塗装に関係ない作業については雨が降っていたとしても進めることができます。
また付帯部や雨が当たりにくい部分については、下地処理の一部を進めることが可能であり、これらを考えると工事初期段階においては雨が降っても問題ないことが分かりますね。
ただ、やはり最終工程近くの塗り作業では雨が降ったときには工事の延期をしてもらいたいものです。
雨降りでも工期を守る業者は良い業者?
家の工事を依頼するあなたとしても早く工事が終わって欲しいはずで、業者としても早く終わらせて次の施工をしたほうが収益を上げることができますので、本来はそうしたいところです。
では雨が降った時に工期を守る業者、ここでは雨が降っても塗装作業を進めてしまう業者を言いますが、こういった業者や優良業者なのでしょうか?
多くの場合、こういった業者が行った塗装工事については質が落ちる傾向にあり、例えば雨によって塗装のムラができてしまうことで、3年後になって塗装がはがれ始めたなんてことも起こります。
つまりは、雨の時には塗装作業を進めることは工事の質を落とすことになります。
そういったこともあって、あなたとしても業者としても雨であっても塗装作業を進めたいところですが、実際には工事の質を落としてしまいますから、雨が降っているときにはしっかりと工事を延期してほしいものです。
雨が降っていても使える塗料が登場!
雨が降っていてもできれば作業を進めたいということで、現在は新開発の塗料を使えば雨であっても塗装作業を進めることが可能です。
関西ペイントから発売されている「アレスダイナミックTOP」シリーズを利用することで、天候に左右されずに塗装工事ができる時代となりました!
とはいえ、実際には利用するのは一部の中の一部となりますので、基本的に雨天においては外壁塗装ができないと考えたほうが無難です。
業者としても意図せず悪い評判が立つことは望ましくありませんからね。
ただし、知識としては雨でも作業できる塗料があるということで、アルスダイナミックTOPというものがあるということを知っておくと、使って作業する業者に雨天の工事について質問して業者と関係の溝ができてしまった!なんてことを防ぐことができます。
外壁塗装で雨ばかり降っても工期延長は我慢する
最後に工事の工程を管理できるのは塗装業者側ですから、契約上で工事遅延についての負担取り決めがあった場合を除けば、基本的に業者側で工期の負担などをしてくれるはずです。
考え方によってはあなたが工事費用の負担をしたとしても、工事の質が保たれるのであればしっかりと雨天には塗装作業を延期してほしいものであると考えられますね。
とはいえ、負担しなくてもよい費用を負担する必要もありませんから、雨が降っているときに塗り作業をしているようなことがあれば、業者に雨天でも作業できる塗料なのかは質問してもよいですし、むしろ質問したほうが良いのかもしれません。
結局家に住むのはあなたであるわけで、工事の質を部分的に管理できるのはあなたにもできることですからね。
ただ、多くの塗装業者では地域で悪評がたつと仕事ができなくなりますので、わざわざ評判を落とすようなことをするはずはありません。
業者選びの段階でも変な業者にあたらないように注意するだけで、質の悪い工事をする業者を避けられますので、地域の評判がある業者、または同じ地域で長く営業している業者に依頼するようにしましょう。
お役立ていただければ幸いです。